
私が放射線技師を目指すようになったのは、高校2年生の冬自転車での交通事故に遭ったことがきっかけです。救急搬送され、検査でCTやレントゲンを受ける中で、診療放射線技師という職業に初めて意識が向きました。検査中、不安だった私に優しく声をかけながら迅速に対応してくださった技師の方の姿が、今でも強く印象に残っています。事故から回復し進路を考える中で、私は大学でしっかりと医療を学びたいと強く思うようになりました。
しかし、高校の先生からは「今の成績では難しい。専門学校のほうが現実的だ。」と言われ、強く反対されました。確かにその時の私は、模試の成績も思わしくなく、自分でも不安がありました。でも、「このまま諦めたくない」「先生を見返したい」という反骨心が、私の中に火をつけてくれました。
そんな時に出会ったのが、先生です。最初は基礎もあやふやで自分でも投げだしたいくらい理解が追いついていませんでした。勉強の中でも、一番苦戦したのが英語でした。文法も単語も苦手で、長文を読むと頭が真っ白になってしまうこともありました。先生がおっしゃった長文読解を習慣化すると最初は一文理解するのに何分もかかっていたのが、少しずつ読めるようになりました。今考えると、続けることが最大の武器だったと思います
先生はどんな簡単な質問にも丁寧に向き合い、励まし指導してくださいました。私が途中で勉強を投げ出さなかったのは、先生の存在があったからです。
私は、あの日の事故がなければ今の自分はいなかったと思います。人生はどこでどう変わるかわかりません。だからこそ自分の気持ちに正直に、前に進んでほしいです。